運動連鎖を改善させる軸トレの基本
エクササイズ効果を増幅させる左右交互の反復運動
一般的な筋トレとは、同じ筋肉を直線的に反復させますが、軸トレでは回転する動きで主に働く筋肉と、拮抗する動きでバランスをとる筋肉を交互に反復します。これによって一度に動く筋肉が多くなり、全身のストレッチ効果も期待されます。また、反復ごとに筋肉の収縮と伸張を繰り返すことで、筋神経系が刺激されます。スポーツ動作での素早い動きの変化に効果的です。軸トレには左右対称の動作を反復するように行うオルタ型と股関節、肩を片側ずつ内旋、外旋を行う左右型があります。筋肉のバランスを調節したいときは、動きにくい側の動作を優先的に行い、連鎖の改善を図ります。
アクティブスタビリティ
軸トレの最重要テーマは、あえてバランスを崩し安定性の向上を目指す。不安定な状態でバランスを保ちながら動くことで、上半身と下半身がスムーズに連動するような体幹や股関節を作り出します。体幹筋群だけを鍛えても、ある程度の安定性は生まれますが、上半身の筋肉が硬くなっていくと呼吸機能に悪影響を及ぼします。呼吸は人体においてとても重要な機能です。そのため、全身の筋肉をバランスよく強化して、連動による安定した呼吸を得ることが大切になります。また、バランスの維持には身体の深層の筋肉が使われることが多いので、単純な筋肉トレーニングは、動くことさえなかった筋肉を強化することにもつながります。
軸トレの基本2
捻りの動作を左右で反復することによって運動連鎖を改善させる軸トレ理論。
褐色脂肪細胞を活性化
回転運動とアクティブスタビリティによって、多くの筋群が同時に働きます。一つの筋肉に負荷が集中することが少ないため、低負荷かつ多回数で、サーキットトレーニングのように強化できます。特にショルダーロールでは前鋸筋の周囲で脂肪を燃焼する役割をもつ褐色脂肪細胞を刺激し活性化。より広範囲の体脂肪を燃焼します。これは多くの筋肉が使われる、軸トレならではの効果といえます。例えば股関節を動かすトレーニングでは、伸展や外旋によってさまざまな方向から負荷がかかりますが、これはマシンにはない負荷のかかり方です。股関節の伸展や内外旋、脊柱の側屈や回旋、肩関節の屈曲や内外旋など、重力のかかる方向に加えて、回転する方向へ負荷を複合したエクササイズの構成になっています。
コメント